結婚式の最後を彩る演出「エンドロールムービー」。
今や7割以上のカップルがエンドロールムービーを流しています。
結婚式のムービーの中でもエンドロールムービーは非常に特殊です。
大筋の流れは決まっており、大きく分けて2つの種類があります。
- 結婚式当日の様子を流すエンドロールムービー
- ゲストの名前や写真を合わせて自分で作るエンドロールムービー
この2つになります。
この記事ではエンドロールムービーの作り方について解説していきます。
Contents
結婚式当日の様子を流すエンドロールムービーの特徴
人気なエンドロールムービーのスタイルが「結婚式当日の様子を流すムービー」です。大半のカップルがこのスタイルのエンドロールムービーを選んでいます。
いわゆる「撮って出しエンドロールムービー」といわれるものですが
挙式や披露宴の様子、各テーブルのゲストの様子などをプロのカメラマンが撮影し、それを制作スタッフが結婚式の終わりまでにムービーに仕上げるものです。
↓こちらが撮って出しエンドロールムービーです。
このムービーは新郎新婦など自分たちで作成することはできないという特徴があります。
基本的には式場側のカメラマン・式場側の動画制作スタッフを使っての演出になります。まれに、式場外の制作業者への依頼を許可している式場もあります。
そして「撮って出し」のエンドロールは金額は非常に高価な種類のムービーです。
式場や業者によってまちまちですが
安い所で5万円台。(式場外の業者)
高い所で数十万程度になります。
業者に依頼する時の注意点
安いところを探せば5万円台からで見つかりますが、正直あまりお勧めできません。
安い業者に依頼するのと、高い業者に依頼するのとでは、驚くほどクオリティに差ができます。
カメラマンとムービー制作の少なくとも2人以上の人件費が発生しているのに、5万円台は安すぎます。
画質が粗悪であったり、ムービー構成が貧相だったりする可能性が高いです。
式場側も、式場外の業者が作ったムービーに関しては責任がもてないので、そこは自分たちでリスクを負った上での制作依頼を考えましょう。
式場が撮って出しエンドロールに対応しているのであれば式場側に依頼するのが無難です。
ちなみにもう一つ金額の件で落とし穴があります。
大半の業者はエンドロールムービーの料金体系が2段階以上に分かれています。
「挙式までの様子のムービー」と「挙式から披露宴最後までのムービー」の2コースに分けられている事が多いです。
初期見積もりが「挙式までの様子のムービー」で見積もられていると、金額が安く見えるという落とし穴があります。
しっかりと料金に関しても把握しておきましょう。
エンドロールムービーを自作すれば10万は浮く
おそらくほとんどのカップルはエンドロールムービーを業者に依頼しています。
「結婚式の様子を流したいから」という理由が大半かと思われます。
どうしても撮って出しエンドロールムービーをやりたいということであればそれでよいかとは思いますが、
ここを自作することができれば約10万円前後の大きな節約につながります。
ではいよいよエンドロールムービーを実際に作っていくステップを解説していきます。
自作STEP①エンドロールムービーがどのようなものかを知る
実際にエンドロールムービーを自作した人の動画を参考にしてみましょう。
「撮って出し」エンドロールムービーは業者によるものなのでここでは紹介しません。あくまで新郎新婦やゲスト側が自作しているムービーの紹介になります。
オーソドックスなエンドロールムービー
ゲスト名のスクロールと同時に写真やメッセージを添えているという、オーソドックスなエンドロールムービーです。
この形がエンドロールムービーの基本的なフォーマットになります。
コマ撮りを使ったウェディングムービー
画像ではなく、コマ撮りによる人形劇を取り入れたムービーです。
ウェディングムービーでは定番と言ってもいいコマ撮りムービーですが、
エンドロールムービーに使うというのは非常に珍しいです。
一工夫あるだけで、ムービーを作る側としても見る側としても楽しくなります。
全て手作り(物理)でエンドロールムービー
文字通り「全て」手作りというエンドロールムービーです。
ゲスト名のスクロールも、画像も、全て手描き文字と現物の写真を使っています。
オリジナリティあふれる、一手間も二手間もかかった素晴らしいムービーです。
自作STEP②結婚式のゲストを確認する
エンドロールムービーでは映画の最後のスタッフロールのように、下から上へゲストの名前を流していく演出が必要になります。
そのためにはゲストの名前を集めていく必要があります。
ここがエンドロールムービーを作る上での一番重要なポイントです。注意点は次の2つです。
- ゲストの名前の漢字を正確に把握する。
- ゲストの数を把握する。
①ゲストの名前を正確に把握する
ゲストの名前を間違えるような事があっては大変失礼です。
旧漢字や珍しい漢字、間違えやすい字はしっかり把握しておきましょう。
例えば・・・
高橋→髙橋
斎藤→齋藤(旧漢字)
渡邊→渡邉
太郎→太朗
等があります。
ゲストが80人程度いれば、難しい・間違いやすい漢字が含まれているゲストが1人か2人はいます。
間違える事の無いようにしっかりと確認しておきましょう。
しかし、まれに旧漢字の中にはパソコンの漢字変換で出てこないものがあります。(フォントスタイルによる)
そんな時は、その本人に「漢字が変換対応できていないので、代わりに常用漢字でのせてもいいですか?」と断りを入れましょう。
旧漢字をもつ人は大体そのようなシチュエーションに慣れているので、断られることはまずないかと思います。
②ゲストの数を把握する
ムービーを作り始めるより先に、ゲストの数を把握しておくことは極めて重要です。
なぜなら、ゲストの数が多ければ多いほど、ムービーの長さは長くする必要があるからです。
ゲストの数を把握しないと曲を選ぶこともできません。
例えば、150人が列席する大きな結婚式があったとしましょう。
「ムービーの長さ=使用する楽曲の長さ」です。
ここで3分程度の曲を選んでしまうと、150人のゲストの名前がものすごいスピードでスクロールしていく事になります。
エンドロールはそれなりにゆっくりとした曲で、4,5分程度の長さがある曲が望ましいです。
目安としては、ゲスト数80~120名→曲の長さ4~5分ぐらい。
150名以上のゲストを呼ぶ場合は5分以上の曲を選びましょう。
招待状の返事がそろっていなくてゲストの数が確定していないという人は、大体の目安で大丈夫です。ゲストの数は少なく見るよりも多めに見積もっておきましょう。その方が後々のムービーの編集が楽になります。
自作STEP③曲を選ぶ
エンドロールの曲には、基本的にアップテンポの明るい曲よりも
穏やかなテンポのしっとりとした曲が望ましいです。
そして先ほども説明した通り、曲の長さには気をつけましょう。
ゲスト名のスクロールが早くなってしまうと、非常にムービーが見づらくなります。
ゲストの数に気をつけて曲を選ぶように心がけましょう。
自作STEP④動画編集ソフトを導入する
エンドロールムービーの編集ソフトには「字幕スクロール機能」が付いているソフトを選びましょう。
おそらくほとんどのソフトには付いている機能ですが、フリーソフトや格安の有料ソフトには字幕スクロールがついていないソフトもあります。
有料ソフトを使用するのであれば、無料体験版で字幕スクロール機能が付いているか確認した上で購入を決めましょう。
字幕スクロールが付いていて一番使いやすい有料ソフトはFilmoraです。
とにかく機能がオシャレで、初心者が動画作成することをコンセプトに作られたかのような使いやすいソフトです。
結婚式専用の追加フィルターもたくさん用意されているので、ウェディングムービーにはこれ以上ないくらいにぴったりのソフトです。
Filmoraを使用したエンドロールムービーの作り方は↓こちらの記事で解説しています。
自作STEP⑤実際に動画を編集していく
いよいよエンドロールムービーを作っていきます。
その前に、ゲストの名簿がある程度取れていることを再確認しましょう。
ゲストの返事がなくても、エンドロールムービーは作り始める!
ゲストの最終的な確定人数は、結婚式直前の一週間前くらいに式場側に伝える事になります。
ゲストの中には都合が悪くなって来れなくなってしまう人がいます。そのためギリギリまで最終確定人数は出さないようになってます。
エンドロールムービーでは列席したゲストの名前を入力していく事になりますが、
「出席ができるかできないか直前までわからない」というゲストの名前も、ちゃんと入れた状態でムービーは作りましょう。
後になって「参加できることが分かった」となってゲスト名を追加するよりも、「これなくなった」と聞いてから削除する方が楽です。
早めにムービー作りには取り掛かりましょう。
ゲストの名前をムービーに当てはめていく
先にムービーで使用する曲は決まっていると思うので、ムービーにゲストの名前を当てはめていきましょう。
ゲスト名をのせる順番としては次のようになります。
- 新郎の職場上司
- 新郎の職場同期
- 新郎の職場後輩
- 新郎の恩師
- 新郎の友人
- 新郎の親族
- 新婦の職場上司
- 新婦の職場同期
- 新婦の職場後輩
- 新婦の恩師
- 新婦の友人
- 新婦の親族
- 新郎の兄弟姉妹
- 新婦の兄弟姉妹
- 新郎の親
- 新婦の親
- 新郎新婦の名前
基本的にはこの流れです。高砂に近いゲストから順番に流していく形になります。
たまにゲストテーブルの順番(A卓、B卓、C卓、D卓・・・等)にゲスト名をのせてムービーを作っている人もいます。これは場合によってはやめた方が良いです。
席次表の構成にもよりますが、ゲストテーブルの順番にすると職場の上司より先に後輩の名前が出たり、親族の名前が友人の名前にサンドイッチされたりと、めちゃくちゃになる可能性があります。
上記の流れで作っておけば間違いはありません。
ゲストの名前を入力し終えたら、次はメッセージを記入していきます。
そこまで終わったら画像を入れていく作業に移りましょう。
ゲストの画像を入れていく
ゲストの名前を先に入力し終えたら、今度はゲストの画像を入れていきます。
エンドロールムービーは「結婚式を振り返る」ムービーでありながら、「ゲストへの感謝」を伝えるムービーでもあります。
当日の結婚式の様子を撮って出しするエンドロールムービーであれば、「結婚式を振り返る」事ができますし、それに感謝のメッセージをのせれば「ゲストへの感謝」も伝えることができます。
しかし、自作ムービーは「結婚式を振り返る」要素は薄くなりますし、ゲスト名とメッセージをのせるだけでは「ゲストへの感謝」要素も薄くなります。
新郎新婦の写真だけで、ゲストの写真が1枚も使われないようなエンドロールムービーはやめましょう。
ゲストの名前が流れてくるタイミングで、そのゲストの写真を使用するのがベストです。
ぜひゲスト参加型のエンドロールにしましょう。
字幕スピードの確認
ゲスト名とメッセージ、画像を入れ終えたら、字幕スピードの確認をしましょう。
早すぎる字幕は非常に見苦しいです。
ゆったりとゆとりのある字幕スクロールになっているか、確認と調整をしてください。
作りとしては極めてシンプルですが、エンドロールムービーはこれでほぼ完成します。
エンドロールムービーの作り方・5ステップまとめ
- エンドロールムービーがどのようなものかを知る
- 結婚式のゲストを確認する
- 曲を選ぶ
- 動画編集ソフトを導入する
- 実際に動画を編集していく
ゲスト人数の最終確認が終わった後に、ゲスト名の削除・修正を忘れずにやりましょう。
結婚式ギリギリまで気が抜けないムービーにはなりますが、これを自作する事で10万円近くの節約につながります。
作りとしては極めてシンプルに作っても問題ありません。
「結婚式の余韻を残すこと」と「ゲストへの感謝を伝えること」がエンドロールムービーの役目です。
インパクトの強烈なガチャガチャしたムービーは必要ありません。
ただ、列席ゲストが130名ぐらいを超えるとつらいです。
決して難しくはありません。「つらい」です。
今まで私が作ったエンドロールムービーで一番ゲストが多かったのはゲスト150名オーバーの結婚式でした。
ひとりひとりの漢字に間違いが無いかをしっかりと確認しながら、変換できない漢字があったら、新郎新婦にその都度確認を取ってもらっていました。
エンドロールムービーは自作が面倒くさいからこそ、業者も値段設定を高く見積もってきます。
ぜひ楽しみながら節約につなげていきましょう!
エンドロールムービーのより具体的な作成手順は
↓こちらの記事でFilmoraという編集ソフトを使って解説しています。