結婚式における代表的な演出として
オープニングムービーやプロフィールムービーが挙げられますが、
このようなウエディングムービーを自作したいというカップルは近年、急激に増えてきています。
その中で、そのウエディングムービー制作にかかる費用をどこまで抑えられるかというのは、非常に気になるポイントだと思います。
この記事では、ムービーを自作する際にかかる費用を最低限に抑えたときの費用と、その方法について解説します。
Contents
①ムービーのテーマはシンプルに
結婚式で流すムービーには、オープニングムービーやプロフィールムービーなどいくつか種類がありますが
どのムービーにもそれぞれに骨組みとなるテーマのようなものがあります。
写真と文字で簡単な紹介だけというオーソドックスなオープニングムービーがあれば、
ウェルカムアイテムを手作りする過程をのせたりボードに文字を書いたり
写真を切り貼りしたりというような、少し凝ったオープニングムービーもあります。
費用を最低限に抑えるのであれば、基本的に何かしらの小道具が必要になるようなテーマは避けましょう。
100均でおしゃれなアイテムを揃えることもできますが、あれもこれも買うようなことがあれば、意外と出費は膨らんでいきます。
まずはムービーのテーマをシンプルにすることが、最安値で済ませる第一段階です。
ここで言うシンプルなテーマとは、写真と文字と音楽で構成されたオーソドックスなムービーのことです。
そうなるとムービーの素材に必要なのは、
昔のアルバムから引っ張ってきた写真や、携帯電話などに残る画像データ。
これだけで済みます。
②ムービーで使用する曲はフリー音源を使用する
基本的に市販されている音楽を結婚式場で流す際には、著作権と著作隣接権が大きく関わってきます。
ムービーに音楽を入れた状態でDVDを焼いて、それを式場で流すと複製権という権利に抵触します。
著作権を管理しているJASRAC等への申請が必要になりますが、申請にはもちろんお金がかかります。
さらに、申請を通すまでの時間と手間もかかる。
なお、市販されている楽曲をJASRAC等に申請なしで式場で流す方法もあります。
気になる方は↓こちらの記事で解説しております。
https://beginner-movie.com/wedding/tyosakuken-isum
楽曲利用に関して一切もめずに済むのは、やはりムービーで使用する音楽を著作権フリーの曲にすることです。
その場合はもちろん楽曲使用料金も無料ですし、どこかに申請を出す必要もありません。
ネット上にはフリー楽曲が数多く存在します。
ネット上で検索して気に入ったものがあれば、それをインストールしてムービーに使いましょう。
どうしても好きな曲を使用したいというときは、担当プランナーに相談しましょう。
③スキャナーは買わずにコンビニを利用する
確かに、昔のアルバムの写真をパソコンにデータとして落とし込むには、そのアルバムの写真をスキャンする必要があります。
しかし、個人的にはスキャナーを現在持っていない人がわざわざ新しく買う必要は無いと思っています。
ムービーを作るためだけに1万円程度のスキャナーを買ったり
2・3万程度のスキャナー付きプリンターを買ったりするのはもったいないです。
マルチコピー機とはコンビニに置いてある↓このような機械です。
このマルチコピー機にはスキャナー機能が付いており、
USBメモリやスマートフォンへ画像データを入れ込むことができます。
スマートフォンに画像を取り込む際は、そのコンビニの無料アプリをインストールすることで画像データを転送することができます。
(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニではそれぞれ専用の無料アプリがあります。)
その場合はUSBメモリすら必要ありません。
つまりこのマルチコピー機を利用すれば、スキャナー利用代金の数十円~数百円でスキャンすることができます。
ここが大きな節約ポイントです。
邪道:スマートフォンやカメラで直撮り
完全無料で写真をデータにできる方法は、スマートフォンやカメラで、アルバムを直撮りするという方法です。
スキャナーを使うより画質は大きく劣化しますが、コンビニでスキャナーを使う手間やお金を省くことができます。
いまやスマートフォンのカメラも高性能になっているとはいえ私自身はおすすめできない方法ですが、
完全無料にこだわりたいのであれば、この方法も視野に入れてみてもいいかもしれません。
【追記】現在ではスマホアプリでスキャナ機能を持ったアプリが登場しています。
大幅に画質が向上しているので、直撮りでのデータ保存が最有力のやり方となりました。
④動画編集は無料ソフトを導入する
私は初心者の方には基本的に有料ソフトの利用を勧めていますが
挙式までに時間がある方やどうしても無料にこだわりたいという方は、無料ソフトで頑張ってみましょう。
無料ソフトにはWindowsムービーメーカーや、MAC専用のiMovie等、そこそこ使いやすいソフトがいくつかあります。
時間がかかってでもがっつりクオリティにこだわりたい人はAviUtlという私も愛用しているソフトもありますが
パソコン初心者の方にはハードルが非常に高いソフトです。
無料ソフトの中で一番使いやすさとエフェクトの多さを備えているのはVideo Padになります。
しかしこれは有料ソフトになってしまいました。
1ヵ月間限定の使用期間で作り上げる必要があるため注意が必要です。
詳しくは↓こちらの記事でお勧めソフトを紹介しています。
https://beginner-movie.com/wedding/weddingmovie-osusumesoft
動画編集ソフトだけではDVDは焼けない?
初心者の人にとっては、フリーソフトの一番痛い点です。
フリーソフトのほとんどが出来上がった動画データをDVDビデオデータとしてDVDに焼けません。
つまり、パソコンでは動画をみれるけど、式場のプロジェクターやDVDプレイヤーで見れないDVDしか作れないという事です。
詳しくは↓こちらで解説しています。(初心者の方は必見です)
https://beginner-movie.com/wedding/sikijou-dvd-nagasenai
その場合は以下のようなソフトが必要になります。
①動画を編集するソフト
(Windowsムービーメーカー、iMovie、AviUtl等)
↓
②動画データをDVDデータに変換するソフト
(DVD Flick等)
↓
③DVDデータをDVDに焼くためのソフト
(ImgBurn等)
この流れで計3つのソフトが必要になってくる事もあります。
少し手間はかかりますが、どれも無料ソフトでまかなうことができるのでお金は一切発生しません。
DVD FlickやImgBurnは↓こちらの記事で解説致します。
https://beginner-movie.com/wedding/dvdflick-install
⑤動画素材はフリー素材を利用する
オシャレにムービーを作りたいというこだわりがある人にとっては、ムービーを盛り上げるための編集にはかかせないエフェクトや動画素材というものがあります。
この動画素材を取り入れることで、ウエディングムービーはより
「プロっぽさ」を出すことができるようになります。
しかもその素材は完全無料のフリー素材でも素晴らしいクオリティのものがあります。
ウエディングムービーで使えるような動画素材にはどのようなものがあるのか、
代表的なものを挙げていきましょう。
字幕はフリーフォントでオシャレに
ウエディングムービーを作る上で意外と安っぽさが出てしまうポイントは、字幕のフォントです。
字幕が初期設定のゴシック体や明朝体だと、ムービー全体の安っぽさがなかなか消せません。
私がよく愛用しているフリーフォントが↑の「しねきゃぷしょん」です。
物騒なフォント名はともかく
海外映画の吹き替え字幕のようなレトロさとオシャレさが出せる素晴らしいフォントです。
他にもネット上にはたくさんのフリーフォントがあるので
気に入ったものがあればダウンロードして使ってみましょう。
動画の始めにカウントダウン
カウントダウンはムービーの一番最初に使う演出として定番の素材です。
正直、あってもなくても良いのですが
オシャレな雰囲気を出しつつムービーの一番始めに空白部分を作る(突然ムービーが始まるのを防ぐ)事も出来るので
手軽でおススメの演出です。
ムービー全体にフィルムノイズ
8ミリフィルムや昔の映画のようにするエフェクトです。
昔の写真や思い出を振り返るウエディングムービーにはもってこいの演出となります。
フィルムノイズの素材はインターネット上に様々な種類がたくさんありますので、
気に入ったものをダウンロードしましょう。
この機能が使えるのは、オーバーレイの機能があるソフトに限られます。フリーソフトでは、AviUtl等の限られたソフトになります。
クロマキーとグリーンバック(ブルーバック)素材
「クロマキー」という効果で使用できるようになるのが
このグリーンバック素材です。
「グリーンバック素材」、もしくは「ブルーバック素材」
と検索するだけでたくさんの動画素材が出てきます。
他のムービーとは大きく違いを作り出せるのが、このグリーンバック素材を使いこなせるか否かというところだと思います。
使いこなすとまでは行かなくても、簡単なクロマキー合成だけでウエディングムービーにぴったりな演出が作れます。
↓クロマキーについてはこちらで解説しています。
https://beginner-movie.com/wedding/chroma-key
クロマキー機能もWindowsムービーメーカーのような一部のフリーソフトは、動画へのクロマキー合成ができないので気をつけましょう。
⑥DVD-Rを購入する
最後にお金が発生するポイントが、出来上がったムービーを焼くDVDの代金です。
ネット上で探せばバラ売りで1枚単価50円~100円程度で購入できます。
10枚セットで500~600円程度で購入できるので
DVDを焼くときに失敗するのが怖いということであれば
余裕を持って購入する事をお勧めします。
間違えないようにしていただきたいのがDVDは「DVD-R」を購入することです。
よく「DVD-RW」と混同することがあるので簡単に解説します。
DVD-Rは一回だけ書き込みができるDVDで、その書きこんだデータは消すことができません。
一方DVD-RWは、何度でも書き込んだデータの削除と新しいデータの書き込みが繰り返し行えるDVDになります。
一見便利なDVD-RWですが、結婚式場が推奨しているのはだいたいどこも「DVD-R」です。
式場のプロジェクターがDVD-RWで不具合を起こすということがあるので、
購入するときに間違えないようにしましょう。
最安値でウエディングムービーを作る方法まとめ
本記事では予算最安値でウエディングムービーを作り上げる方法を紹介しました。
①ムービーのテーマはお金をかけずにシンプルに。
②使用する音楽はフリー音源を使用する。
③スキャナーは購入せずにコンビニのマルチコピー機を利用する。
④動画編集は無料ソフトを使用する。
⑤動画素材はフリー素材を使用する。
⑥DVD-Rを購入する。
以上のようになります。
お金が発生するのは
③のマルチコピー機代金の200円と
⑥DVD-Rの代金300円です。
だいたい合計500円程度で済みます。
少しでも費用を抑えたいという方は
ぜひ本記事を参考に動画作りを頑張ってみてください。